飛べないペンギンの感想

トビさん
評価:☆☆☆
結局二人とも 飛べないペンギンだってわかってるんですけど 今の生き方はやめない ずっともがいていくんだろうなって思います
若い二人の心理描写が見事でした なにに対しても否定的で 何も成し得ていないにも関わらず感じる万能感と虚無 上手く表しているなあと思います
フィッターRさん
評価:☆☆☆☆☆
終始ダウナーなんですけど、それでもなんだかんだで前向きになっているかのような、不思議な雰囲気のお話でした。
"夢ってのは呪いと同じなんだよ。呪いを解くには夢を叶えなければ。でも、途中で挫折した人間は、ずっと呪われたままなんだよ"。僕の好きなとある作品のこんなセリフを読んでいて思い出しました。ずっと高いところを見て、なれっこないなんて分かっていても、そこにたどり着きたくてもがいて。そういう呪いじみたものに、枯夏もすすきもこれからもずっと向き合って、そのうえで前を向いて生きていくんだろうな、と思います。なんだか変な文章ですけれど、このお話を読んで思ったことはなかなか言語化するのが難しいです。でも決して悪い意味ではないんです。むしろいい意味。
"大人ってのはおしなべて子供に利用されるために存在するようなもんなんだよ"というすすきさんの言葉が好きです。枯夏の名前にはカッコ書きで読みを付けてくれたら嬉しかったな、と思います。
砂糖水さん
評価:☆☆☆☆
百合!(?
低空飛行のまま進んでいくのが好き。
主人公の名前の読み方が作者さんに教えてもらうまでわからなかったのまじ自分ポンコツだなって思いました。
照風めめさん
評価:☆☆
死亡:×
頻度:〇ラジオ27 ◎上昇気流15 反比例1
舞台:ジョウト
推しポイント:飛べないけれど、跳んでみせる。ロックなパワー
アオリ文:飛べない翼は未だ待つ。諦観の先の気流を
本企画で最も上昇気流の登場数が多い作品です。
また、二番目にラジオの登場数が多い作品です。
この作品はとてもロックだなと思いました。ですが本当にすみません、私とこの作品の相性が本当に悪かったです。
力作だと思いますし、力量もすごいと思います。この作品の最後の海のシーンは私も好きです。やり場のない感情やエネルギーをなにかにぶつける。そういうのすごい青春ですよね。
なんですが……。
以降は言い訳となります。ご了承ください。
この作品の面白さとは何かを私なりに分析して見た所、「特に何か出来るわけでもない。何かしたけど結果も出ていない。そんな中足掻きたいけど、その足掻き方が分からない。その若者の現状」だと思っています。
ですが、この主人公のキャラクターが恐らく私という人間と全く真逆の存在だと認識しました。私自身、とにかく行動してみるタイプなので、なんでこの子はふてくされて同じこと繰り返してるんだ? もっと違うアプローチした方がいいんじゃないの? と言った考えが振り払えませんでした。
端的に言うと、キャラクターたちの行動、及びその背景にあたる意図の理解が全くできませんでした。(私の感性の問題です)
へえ、こういう人もいるんだなぁ。とは思いましたが、それ以上個人的にプラスの感情を抱くことが出来ませんでした。
私の人生の経験不足といいますか、他者に対する意識が欠乏していると感じてしまいました。
とにかく、本当にごめんなさい。それしか言葉が出てきません。いつかこの作品の良さが分かるようになりたい、そう思う限りです。
評価もどうするかものすごい悩んだのですが、ここは感じたままのそれを優先させていただきました。
あきはばら博士さん
評価:☆☆☆☆☆
夢に届かなくてもがいている話が好き。主人公たちが若すぎるという話がありましたが、旅立って4年が過ぎたところの心の折れ方としてはこれで良いとは思います。
穂風湊さん
評価:☆☆☆☆☆
夢が遠ざかってしまってそれでも諦めきれず、熱心に追うわけではないけれど胸に燻るものはあり――そんなすすきさんの人柄が印象に残りました。「飛べないペンギン」のタイトルを見た時は、どんな話になるのだろうと不思議に思っていましたが、その比喩をキャラクターに当てはめ、上手く用いていたと思います。
二人と一匹が特別救われるわけではない、けれど心のわだかまりが少し晴れたような物語の締めは、この話に合っていると思いました。
葉穂々さん
評価:☆☆☆☆
冴えないラジオ番組にお便りを投稿する枯夏さんでしたが……何故彼女は、そんな番組にお便りを複数回投稿したのか。
枯夏さんは「才能が無いラジオ番組司会者」に自身とどこか通じるものを感じ、また、複数回枯夏さんのお便りを採用したラジオ番組司会者も、どこか「飛べないペンギンさん」に共感するものがあったのではないでしょうか。
作中では語られない、三人目の飛べないポッチャマ。彼は一体どんな想いなのでしょう。
あまもさん
評価:☆☆☆☆
二人で海に飛び込んだ日はきっと後になっても思い出される印象深い日なるのでしょうけど、これからも地道に足掻きながら長い日々を生きる、そんな中のある一日という感じがして好きでした。足掻く姿って美しいですね。
乃響じゅん。さん
評価:☆☆☆☆
主人公の名前が読めなかったので、とりあえずかれかって読んでたけど絶対違うだろうなぁって思いながら読み進めてました。せめてルビを一回振ってくれたら……と思ってしまいました。
非常に共感するお話でした。そして、応援したくなる二人の姿を見せていただきました。誰かに見られていると思うと演奏できなくなるので一人で勢いづけてからまた聞きに来てもらおうとするすすきさんの細いメンタル、どことなく理解できるような気がします。歌で自分の居所を作って、自信を保っているように見えました。
どうせ自分には何も出来ない、という思いから解放されるには、意味なんて考えずにやってみたいことをやりたいようにやってみることから始まるのかもしれません。空を飛ぶためには何度も痛みを味わうかもしれませんが、それを乗り越えれば到達できる高みもある、ということを彼女たちは知ることになる……といいな。二人の未来に幸あれ。ありがとうございました!!
Pさん
評価:☆☆☆
なりたいと願う人は多く、それに比して芽の出る人はあまりにも少ない。バンドマンを始めとする夢追い人とトレーナーは、この話で示された通り確かに似通った存在ですね。
枯夏と栖々希のふたりは通常イメージされるその職業の姿からも外れている(単独の手持ち、聞いて欲しくてやっているのではない)こと、そこに至るまでの各々の理由を持つことと、互いに共通項を持つことの認識が丁寧に行われていて、海に叩き込まれても怒らないくらいの関係性の構築が自然に行われていると感じます。
モココの色違いの話が随分急に出てきたように思えて驚いたのですが、実際の姿について調べてみて納得しました。モココの時だけは通常の個体とほとんど姿が変わらないんですね。
Ryoさん
評価:☆☆☆☆☆
そうそう狙ってできることじゃないんだけど、まず、作品内の季節、纏っている空気感が現実のそれにぴったりでポイント高くなりました。
枯夏ちゃんもモココも弱い者同士だし、すすきさんも夢破れたミュージシャンだし、一日ごとに季節は冬になっていくし、
旧式のポケギアから流れるラジオ番組は残り数回で終わってしまう。そんな何もかもが「おしまい」に向かっていくような世界。
このまま世界が終わってしまえば楽なのに、世界も自分もドラマや映画みたいに最終回が来て終わるなんてことはありえなくて、
終わりそうで終わらない日常をどうにかこうにか生きていかないといけない。この感じ、とてもリアルです。
作中に流れる強い諦念。もうダメだ、やっても無駄だという気持ち。でも、いっぺん諦念の底の底まで落ちきると、気持ちが変わる瞬間がある。
それは諦念をまるごと吹き飛ばすほど劇的なものじゃないんだけど、「でもまぁ、こんなんでも何とかやっていかなきゃなあ」というくらいのものだけど、
でも、停滞して沈んでいく人の気持ちを本当に救うのは、そんな小さな切り替わりなんじゃないかなと思っているところが私にはあります。
飛べないポッチャマでも、海に飛び込んで沈んだら、自分のペースでまた泳ぎだしたらいいんですよね。
こういう、ほんの小さな救いのかけらのような話が好きです。すすきさんのキャラもとても好きです。
枯夏ちゃんは普通名前に「枯」という漢字を使うことはないと思うんだけど作品の雰囲気にあってるからアリです。ありがとうございました。
あすぺふさん
評価:☆☆☆☆
あれ? と思わせるタイトルからの本文で話題の中心になるお話ですね!
ポリゴ糖さん
評価:☆☆☆☆
【褒めポイント】
・キャモメとポッチャマの対比
  キャモメってずるい、飛べない人はみんなポッチャマ、といった対比の表現が良いと思いました。一貫して無力感を強調するスタンスで、敢えて「ポッチャマにはポッチャマの良いところが」といった感じで締めないあたり、一貫していていい印象です。
・最後の展開
  作中で劇的な何かが起こるわけではないけれど、いや、だからこそポッチャマは空を飛ぼうと足掻くのだなあということがよく分かる、グッとくる締め。「重力に逆らって空に近づいていた時間なんて、一秒にすら満たない」とか、飛び込むところの描写もgood。
【指摘ポイント】
・枯夏さんの懐事情
  実家も裕福でなくかつ家出してきた彼女は宿代や散髪代をどうやって払ったんだろう、という疑問。すすきさんはバイトしている描写があったけれど。
【総評】
 純粋に良い作品だと思いました。☆4つとさせていただきます。
カイさん
評価:☆☆☆
「飛べないポッチャマ」二人の様子が、時系列で遊びながら交互に描かれている感じが印象的でした。結局二人は飛べないまま、なんとなく諦念を胸に抱いたまま、それでも生きて行こうとする姿が、なんとも切なかったです。
情景の表現がとても自分好みでした。美容師のおしゃべりをうっとうしがるところや、青春を「瑞々しい果実の酸っぱい匂い」に例えるくだり、過去と空に共通点を見出すシーンなど、作者様の感受性が大変良く表れた心震える表現で、文章に素晴らしく色を添えていらっしゃいました。私もこのような鮮やかな文を書けるようになりたいものです。
森羅さん
評価:☆☆☆
「たった一つの冴えたやり方」はSFのタイトルからでしょうか!? 
主役二人の「どこにも行けない」感、「後戻りする場所のない」感というのはひしひし感じましたし、それでもどこかへ行きたいし(作中の言葉を借りるなら「空を飛びたい」)もがいている。そんなお話なのだと思います。で、勿論、それをハッピーエンドにしろなんて野暮なことはいわないです。言わないですが、あと一歩が欲しかったのが正直なところです(僕自身のことは棚に上げて感想言っていますので、あまり気にしないでいただきたいのですが)。「空を飛びたいポッチャマ二人が出会って、でもやっぱり空は飛べないけどこれからももがきます」だと(現実の話だとその結末もよくあるのでしょうが)物語的には勿体ないと思ってしまいました。何かこう、突破口ではないですが、希望というかそういうのが欲しかったです。
はやめさん
評価:☆☆☆☆☆
 私も一応人生の中で挫折経験がいくつかありましたのと、苦難もそれなりに味わっているので、すすきと枯夏の考え方に共感して拝読致しました。逆にそういう経験が無い方(いらっしゃるか分かりませんが……)は、どう感じるのかな、とふと思った次第です。
 
 「飛べないペンギンは飛べないままである」ことが一種のアイデンティティと化している、飛べるようになればそれは全く別のポケモンか何かであってポッチャマではなくなってしまう。だから自分は飛ばなくてはならないけど、きっと飛べないままだ…… 最後まで飛べないからこそ、このタイトルなんですね。ただ、自分の中で「飛べた」と思う日はきっと来るんじゃないかと信じたいところです。

>強くなれなくても、空を飛べなくても、ただ盲目的に翼を震わせることしか、私にはできない。なんども海崖から飛び降りて、水に身体を打ち付けて痛めつけられて、ボロボロになって、それでも目が眩んだようにまた飛び降りていくんだろう。
>いつか気流に乗って飛び立つ、そんな憧憬を抱きながら。
 ここが良いですよね。私この文章を読んで安心しました。「あ、大丈夫だな」って。
 何が大丈夫なのかというと、海にジャンプしかけた時、私はかなり精神的に追い詰められているのかと危惧したのです。ですが、そうでもないのかな? と思い始めております。本人は追い込まれることよりも諦念が先に来ていて、それすなわち渇望でもあるのかなと。
 きっと心の中では諦めきれないんですよ。そう簡単に割り切れたら苦労しないと思うんです、人間の感情というのは。
 私としては、初見と再読で少し印象が変わっておりまして。
・初見:あ~~若いな青いな……アブなっかしいけどでもこれからだよ!
・再読:それほど深刻に捉えなくても大丈夫かな、暗いというよりも一時点を切り取って、子供の純粋な欲求と焦燥、憧れを描いてるんじゃないか
 という風に変化しました。多分どちらも含まれているとイイナ(自信無)。
 ただ世の中において「差」が存在する、これは否定出来ない事実だと思います。しかし、程度こそあれ、こうした屈折と矛盾は人生のステージでいずれ抱えるものではないかと、個人的には思うんですよね。その点の描き方が、文学作品との類似性を感じました。ある種青春小説に通じるものがありますね。主人公が自身の世界を結構絶対視してしまう傾向があるところも含めて、若い・青いと総称すべきか。しかし、この感想を書いている私の年齢で言えることなのか? とも思います。ですので「共感した」と言わせてください。

 というと言い方がやや不自然ですが、人間もポケモンもこういうものなんじゃないかなあ、という何かを覚えました。成功する者とそうでない者と、やはりどれだけ努力を重ねて頑張ったとしても、必ず落差は現れる。それは生きている以上、もはや避けられない宿命なのかなと思います。それを良い・悪いで二分するとまたちょっと違う意味合いになってしまいますので、受け入れた上でどうするかということなのかもしれないですね。そしてそれは自分自身にしか出せない答えであるとも思います。

 登場人物に対する印象も少し変わりまして。
・枯夏初見:本気で強くなることはやり方を変えれば出来ると思うけどな~
・枯夏再読:ああ、この娘にはこのやり方しかないんだ……メリープの関係もあるし。
 まあ、目線が肯定的になっただけなんですけどねww 初見の捉え方はちと人物の背景を顧みずストイックに見過ぎたかなと思いました。
 枯夏の過去は迫力をもって語りかけてきました。メリープ、モココを「己の半身」と言い切る分にも過不足ない描写で、パートナーたる所以を感じることが出来ました。
 強くなって欲しいなあ、と単純に思いましたね。でも、一過性のようなものじゃないですかね。この作品は青春の懊悩をあえて切り取って強調し、一枚の額縁に飾っているような雰囲気を持った作品だと思います。だって二人共14.19じゃないですか。私が言うのもなんですがまだまだ色々転機はあると思うし、すすきさんにしたって悟るの早いですよ。なんとかなる、ぐらいのガッツで本当に乗り切っても良い段階だと思います。
 そういう意味でまだ「飛べる」、いつか「飛べる」と私は思いました。彼らをすごく応援したい気持ちです。
紫雲さん
評価:☆☆☆☆
 満足いかぬ現状を変えようと必死にもがき、空へと飛び出でようとする少女の姿は、あまりにも無謀で、そして眩しくて。すすきさんも同じことを考えたのではないかと推し量ってしまいます。まだまだ若い少女たちが、これからも必死にもがき苦しみ彷徨い、けれども何か素晴らしい終着点に辿り着ける、そんな未来を思い起こしました。
北埜とらさん
評価:☆☆☆
 最初タイトル見たとき、「飛べないカモメとかなら分かるけど飛べないペンギンって普通なんだよなあ」と至極普通のことを考えたんですが、なるほど、ペンギンは例え上昇気流に乗っても高く舞い上がることはできない。なるほどね。大空を夢見るペンギンたちの物語。
 年齢設定を不自然に感じるほど、大人びたキャラだなあと思いました、枯夏さん(何と読むのだろう……)。視点切り替え型の一人称であるのに、19歳のすすきさんと14歳の枯夏さんで地の文の雰囲気が変わらないのはどうなんだとも思うんですがまあそれは好みの問題ですね、大人びたキャラだ。私のイメージする二次元の14歳よりも、リアルだともっとこんな風にスれてるのかも。母親の愛情を受けることもできず、学校でも苛められ、居場所が与えられなかった末に、同じ苛められっこのモココと旅に出た少女。境遇を考えれば達観するのも頷けるかなという気もします。
 結局このお話は、『飛べないペンギンである自分を認識し、そこからはじめる』という結論なんでしょうか。月並みですが、二人が海に飛び込むシーンが、良いなあ、とも思います、だがこのシーンによって作品内で積み重ねられてきた陰鬱が晴らされているかというと、決してそうではない。秋の海で二人で震えながら爆笑したあと爽やかな会話で締めくくるとかならスッキリ終わったのかもしれませんが、この作品の意図するところは決してそうではないですよね。『考えたって仕方がない』と言いながら夢を見、他の方法を模索するでもなくひたすら崖から飛び降り続けることしかできない、この物語は若い彼らに一体何をもたらしたのだろう。私おばさん、もんにょりです。飛び降りることに少し前向きになった、とかか。潔く飛び降り続けることに迷う事がなくなったなら、いつか上昇気流を掴むまで、まだ生きていくことが出来る、か。そういうお話ですかね。むつかしい……。読者さんによって色んな解釈がありそうです。どんな二人を想像できるだろう。
 14歳と19歳、ふたりのやりとりの青さいじらしさが、この作品の見所かなあって。すすきさんが大好きです。超個人的な話をします。大学時代、ガサツで乱暴でボーイッシュでアシメ短髪金メッシュの超ロックな先輩(女性)がいて、ハスキーボイスで歌がうまくて、背が低くてギターが似合って、ぶっきらぼうだけど滅茶苦茶面倒見がよくて、私その先輩が大好きでめっちゃ甘えていました。なんかもうヤバイ重ねて見てました。枯夏さんも甘えたらいいよ。は~、もう一度恋に落ちたような気分がした。その意味で大変おいしかったです。ありがとうございます(あまりにも個人的な感謝)。
 ペンギン、飛べんでも、ロケットみたいに泳ぐのカッコイイやで。あとかわいいやで。でも飛ぶことに拘らなくっちゃあいけないんだなあ。私おばさん、その感覚はもう、いつの間に失ってしまったみたいです。
円山翔さん
評価:☆☆☆☆☆
 タイトルは、できるはずのないことをできるように足掻いているけどやっぱりできない、それでもがむしゃらに頑張り続ける健気な存在という意味でしょうか。というのが、タイトルだけを見た感想でした。
 すすきさんとはいったい……という問いの答えは、存外すぐにやってきました。強くならくちゃという主人公の言葉が、似たようなことを考えている身として随分と深く胸に刺さりました。何というか、静かに淡々と語られる物語の中の、一つ一つの単語が胸に突き刺さるようなのです。一世代前のポケギアとか、強くならなきゃと言い聞かせる様とか、空が過去を想起させるとか。
 才能がすべてではないと言いたい。でも、才能が全てみたいな状況に何度か遭遇して、才能がないからダメなんだと諦めてしまう。そういう風に、なってほしくないなって。自分は既にそうなってしまった類の人間だと思っているからこそ、せめて他の人にはそうなってほしくないと、そう思うのです。これは私のエゴです。でも、諦めたらその瞬間に、可能性は0になってしまう。続けていれば、0なんてことはないんだと。この小説を拝読して、そう思いました。
逆行さん
評価:☆☆☆☆☆
 エンタメ小説として一番評価したいのは19ですが、文学小説として自分が一番評価したいのはこれですね。
 14歳と19歳のお話な訳ですが、ポケモンの世界では10歳で大人扱いを受けるので実質24歳と29歳のお話と言い換えても良いのかもしれません。トレーナーとして旅をしたり、CD出したりしたものの、自らの才能に絶望し、飛べないペンギンであると自嘲する。非常に哀しいことですが、多くの人が感じていることなのでしょう。
 最後にムシャクシャして海に飛び込んじゃう所が好きです。バカだなあって思うんですが、この青さが自分はとても好きです。
 モココと一緒にトレーニングしている場面も良いですね。ガツガツとバトルする訳じゃなくて、適度に休憩を取っていて。ちょっと気怠げな感じといいますか。傍からみたらそんな頑張ってないように見えて、けれども彼らにしてみればこれが最善のやり方っていうのが、なんとなく好きです。
 ポッチャマは飛べないけれども、冷たい海を泳ぐことは出来るんですよね。でも冷たい海を泳げた所で、それで皆から脚光を浴びれるのかどうかは分からない。結局特技があろうとも、時流次第で役に立たなくなってしまう。そんな現実を突きつけられるようなお話でした。
 余談ですが、このお話を読んで又吉の「火花」を思い出しました。あのお話も同じように夢破れた人のお話ですが、最後に主人公が「生きてさえいればバッドエンドはない」と言い放ちます。この話の主人公もこの先、夢が叶わなくても、得るものがなくても、生きていればバッドエンドにはならないって、そう思います。
浮線綾さん
評価:☆☆☆
レイコさん
評価:☆☆☆
rairaiboさん
評価:☆☆
48095さん
評価:☆☆☆☆
まーむるさん
評価:☆☆☆☆
小樽ミオさん
評価:☆☆☆☆
不壊さん
評価:☆☆☆
風間深織さん
評価:☆
えびフライさん
評価:☆☆☆
久方小風夜さん
評価:☆☆☆
灰戸さん
評価:☆☆
さつこさん
評価:☆☆☆☆
空色代吉さん
評価:☆☆☆☆☆
586さん
評価:☆☆☆☆
織田秀吉さん
評価:☆☆☆☆